== スポンサー広告 ==

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
┗ --:--:-- ━ Page top ━…‥・

== 未分類 ==

今年はありがとうございました。

今年は当ブログにお立ち寄りいただきまして
ありがとうございました。
このところ読書はしているのですが
レビューの方が追いつかず。
今年の運気はもうひとつでしたが
2011年は良い年になるような気がしてます。
いや、そうしたいと思ってます。
海外ミステリをいっぱい買い込んであるので
少しずつレビューしていきたいと思います。
皆様、良い年をお迎え下さい。
スポンサーサイト
┗ Comment:3 ━ Trackback:0 ━ 21:49:51 ━ Page top ━…‥・

== 未分類 ==

東京の副知事になってみたら

猪瀬 直樹
小学館101新書

★★★★

作家が都政での「格闘の記録」を通して語る“新しい東京論”。



【あらすじ】
2007年6月、作家の猪瀬直樹氏は
石原慎太郎東京都知事から特命を受け東京都副知事に就任する。
東京が抱える様々な課題解決への取り組みは霞ヶ関官僚との戦いに発展し、
就任からの3年間、猪瀬氏は石原都知事と共に
日本の首都東京の大改革に奔走する。
作家としての想像力を駆使した「行政現場」での格闘の記録。

【読みどころとポイント】
東京都庁は昔から伏魔殿と呼ばれてきた。
バブルの象徴のような建物と東京という巨大なシステムを動かす官僚たち。
彼らの数は実に15万人を超えているそうだ。

本書は作家の猪瀬直樹氏が“作家”だからできることを駆使して
東京都がすべきことを追求した生の記録である。
硬直する官僚システム。迷走する日本の国家運営。
氏の取り組みの根底にあるのは、
東京都政を通して“この国の居場所をつかむ”ことなのだ。

氏は日本を近代国家たらしめたのは優秀な官僚たちだったと評価しつつ
経済成長とともに彼らが肥大化し無責任な行政によって
日本の思考を停止させ続けていると語る。
硬直化した官僚システムの壁を打ち破るための戦いは
成熟国家「日本」の未来を模索する戦いでもあったのだ。

鉄道や道路、飛行場、水道などの都市インフラ部分についての取り組みは
氏の得意な分野であり、それらの記述を通して
東京ひいては日本のシステムそのものを再認識させられる。
具体的な数値データをもとにした客観的な分析と
課題解決に向けた想像力と実行力はやはり流石である。

帯ラベルに“行政の現場での格闘”といった見出しがあることから
その戦いぶりを克明に追った記録やドキュメントを想像しがちだが
どちらかといえば猪瀬氏の回想録的な内容となっており
エキサイティングな行政現場での格闘ぶりを期待する方には
やや物足りない構成と言えるだろう。

とは言え、太陽光発電や周産期医療、高齢者ケア施設など
今日的な都市の課題に関するエピソードなども記されており
スピーディに読める新書なので一読するのも良いと思う。

┃ テーマ:ブックレビュー ━ ジャンル:小説・文学

┗ Comment:0 ━ Trackback:0 ━ 22:14:40 ━ Page top ━…‥・

== 未分類 ==

ヴィクトリア女王―大英帝国の“戦う女王”

君塚 直隆
中公新書
★★★★★



イギリスの黄金期を築いた“戦う女王”ヴィクトリアの生涯

【あらすじ】
イギリスで最も輝かしい時代をつくりあげたと言われる女王ヴィクトリア。
彼女は18歳で即位し64年間にわたり大英帝国の王位に君臨した。
「君臨すれども統治せず」の確立期と言われた時代だが
不安定な政党政治や混迷する議会を背景にヴィクトリアは積極的に政治に介入。
欧州各王室との血縁ネットワークを深め独自の外交を展開していく。
「太陽の沈まない帝国」と呼ばれたイギリスの黄金期を支えた女王の実像に迫る。

【読みどころとポイント】
イギリスは二度の革命を経て議会政治が確立した。
しかし議会政治が確立したとはいえ
女王の即位当時の政治は未だ不安定な時期。
国王の存在と政党政治は表裏一体の関係にあったのだ。
本書の前半では、そんな時代に即位した若き女王が
混迷する政治に苦悩しつつも凛とした采配と行動力で
イギリスの黄金時代を基礎を築いていく様子を知ることができる。

治世の後半では欧州諸国の工業化が進み各国の世界市場進出が激化。
諸国は互いに反目と連帯を繰り返しながら
領土拡大と植民地政策を虎視眈々と狙っている時代に突入する。

ヴィクトリア女王には夫アルバートとの間に9人の子どもがあり、
ヨーロッパ諸国の皇族と子どもたちの婚姻を通じて
王族ネットワークをつくりあげ幾度となく訪れる一触即発の危機を回避していく。

そして時には戦争も辞さない毅然とした決断と行動力で
大英帝国の裾野を世界中に広げて行くのだ。
その大胆にして繊細な外交力はまさにあっぱれ。
「ヨーロッパの祖母(ゴッドマザー)」と呼ばれたのも納得だ。

後にビクトリアが死去し、ドイツのビスマルクも失脚すると
徐々にヨーロッパは第一次世界大戦への道を歩んでいくことになるのだが
それを考えるとヴィクトリア女王の偉大さと
彼女の存在が当時の欧州諸国の均衡に深く関わっていたことに
改めて気づかされる次第である。

本書はまさに、まさに“戦う女王ビクトリア”の姿を
当時の激動のヨーロッパ情勢とともに活写した良書。
ビクトリア女王について学びたい人は
まず最初に手にとることをおすすめする。

┃ テーマ:ブックレビュー ━ ジャンル:小説・文学

┗ Comment:2 ━ Trackback:0 ━ 22:52:54 ━ Page top ━…‥・

== 未分類 ==

ウェブで学ぶ ――オープンエデュケーションと知の革命

梅田 望夫・飯吉 透
ちくま新書
★★★☆



知と教育の開放~オープンエデュケーションの実像に迫る

「ウェブ進化論」の著者梅田望夫が教育学者の飯吉透とともに
知と教育の開放~オープンエデュケーション~について
アメリカの先行事例を中心にその可能性をこれでもかと書いた新書。

本書執筆の発端は、マサチューセッツ工科大学が大学の教育コンテンツを
ウェブを通じて全世界に無料で配信すると宣言したことにある。
当初課金ビジネスを視野においたが、ビジネス化が難しいと判断した時点で
それならいっそ世界中の人々に無料で使ってもらおうと決めたのだから驚きだ。

オープンエデュケーションと呼ばれるマサチューセッツ工科大学の大胆な試みは
教育界はもとより産業界、経済界、社会全体にセンセーショナルを巻き起こした。
これによって金銭面や諸事情で大学に通うことのできない人々も
教育の自由、学ぶ事の自由を手に入れられるという訳だ。

著者の梅田は、アメリカのオープンエデュケーションの急速な広がりについて
その根底に自由の国アメリカの“相互扶助”や“ボランティア精神”があると語る。
日本の大学でも近年オンラインで講座を受講できるしくみや
キャンパスそのものを持たないサイバー大学も出始めてはいる。
しかし、日本の大学がすべての知を無料で世界中に開放しようという試みは
国民性や文化を考えると生まれにくいなと思ってしまう。

教育そのものを学ぶ側に思い切って預けてしまおうという大胆な発想。
その意味では、オープンエデュケーションは学ぶ側にも
膨大に流布される教育コンテンツを目利きし
自ら学習の体系を組み上げ学び取る能力が求められる。
この結果、ウェブを通した人のつながり=学びのコミュニティが形成され
そこにまた新たな学び合いによる価値が生まれるという。

確かに近年、国内の有名大学を出たにもかかわらず
就職できずにアルバイトにつく若者も後をたたない。
日本の大学も大きな岐路に立たされているのは間違いない。

我々は既にウェブという革新的な道具を得て
世界中の知の海を泳ぐ事ができるようになった。
さらにそこに教育というシステムが、世界中の人々によって付与されたなら
学びはもっと加速し人類の知のポテンシャルが大きく飛躍するということらしい。

本書の書きっぷりがあまりにも肯定的なのがやや鼻につくが
ウェブによる教育の新たな潮流が確実に生まれつつあるのは事実で、
今後の日本においてどのように受け入れられていくのかに注目してみたい。

┃ テーマ:ブックレビュー ━ ジャンル:小説・文学

┗ Comment:0 ━ Trackback:0 ━ 22:44:45 ━ Page top ━…‥・

== 未分類 ==

生物と無生物のあいだ

福岡 伸一
講談社現代新書
★★★☆



生命システムを分子生物学の観点からひもといたエッセイ

理系のこの手の本はさほど読む事は無かったのだが
帯ラベルで様々な著名人が絶賛していたので手にとってしまった次第。

「生物と無生物のあいだ」なんていうタイトルから
何やら哲学的な世界を想像してしまう読者も多いと思うが
内容はDNAや二重螺旋構造の解明に奔走した研究者たちの様子と
作者自身の追想録的内容が大半を占めている。

「生命とは自己複製を行うシステムである」という定義に対して
さらに「生命とは動的平衡である」ともうひとつの見方を提示する。
時間の経過とともに分子が絶えず入れ替わり不要なものは排出されていくも
ある秩序に基づき常に個体としての均衡を維持し続けるというのだ。

ここが筆者の論じたいテーマであって、
その主題にいたるまでにDNAや二重螺旋解明の道が延々と語られるわけだ。
そうしたエピソードひとつひとつは興味深いものの
研究者たちの競い合いや筆者の大学時代の追想といった
DNA研究の内幕的お話が多くて全体として構成のまとまりに欠けている。

だだ、こうした本を読むと生命システムの不思議さに改めて驚いてしまう。
こうした秩序ある増殖と喪失が絶えず繰り返されながら
生物は生物たる存在を確固たるものにしているわけで
そこには何か理屈だけでは説明し難い深遠な世界が広がっているように思うのだ。

本書を読んで遺伝子系や生命の不思議について興味を持ったので
他の本にもトライしてみようと思う。

最後に、理系の学者が書く文章は読み物として読みづらい、もしくは
読んでいて何だかさっぱりわからない、といった風評が多いようで
ちょっと文学的な叙述や初学者にもわかりやすい見立て話などが用いられると
大仰に文章が上手いと賛辞を贈る傾向があるようだ。

本書も多くの読者からその文章表現において絶賛を得ているのだが
ちょっと騒ぎ過ぎとも思える。
サイエンスそのものが知的冒険なのだから
一般の科学書の叙述にももっと読み物としての冒険があって良いと思うのだ。

┃ テーマ:ブックレビュー ━ ジャンル:小説・文学

┗ Comment:3 ━ Trackback:0 ━ 21:35:35 ━ Page top ━…‥・
New « ┃ Top ┃ » Old
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。