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== 警察小説 ==

黒い犬

スティーブン・ブース
創元推理文庫
★★★



反目し合う2人の刑事が失踪少女殺人事件に挑む気鋭の警察小説

【あらすじ】
犬がくわえてきたのは、血の付いたスニーカーだった。
失踪していた少女が他殺死体で発見されたのだ。
捜査に駆り出された刑事のベン・クーパーは
新しく異動してきた女刑事ダイアン・フライと捜査にあたるが、
性格が全く噛み合ず、ことあるごとに反目し合う。
英国警察小説の新鋭と期待されるスティーヴン・ブースのデビュー作。

【読みどころとポイント】
いや〜地味で暗い警察小説です。舞台も登場人物も事件もすべてが。
兎に角、捜査にあたる2人の刑事の確執が何ともいただけない。

男勝りで上昇志向、まったく可愛げのない女刑事ダイアン・フライと
殉職した父の栄光の影に悩まされ続ける内向的な性格のベン・クーパー。

フライは過去の事件で心に傷を負っており他人との協調を否定し
異常なまでの上昇志向を胸に抱いている野心家だ。
一方のクーパーは、ある事件で殉職し地元から英雄と崇められる父の影に
大きな重圧を感じており、日常生活でも母の介護という難題を抱えている。

まったく噛み合ない2人が反目しながら殺人事件の捜査にあたるのだが
全編にわたって2人のぎすぎすした関係が描かれ
とにかく嫌~な雰囲気が延々と続くのだ。

舞台も「嵐が丘」を思わせるような寒々しいイギリスの田舎町。
他の登場人物も一癖も二癖もある連中で物語のトーンも暗い。
小さなコミュニティである田舎町特有の複雑な人間関係と
登場人物一人一人が抱える暗い悩みを作者はじっくり描いていく。

リアリティはとってもある警察小説なのだが共感できる人物が不在なのだ。
容疑者の一人に名を連ねた老人がクーパーにこんな事を言う。
若い者がふさぎこんだりすることを、
背中に黒い犬がべったりついているというのだと。
黒い犬にとりつかれ何もかも上手く行かなくなったクーパーが自暴自棄になり
フライとつかの間の交情が生まれるシーンは辛辣だ。

事件の解決後も遺恨を残すこの2人の今後はどうなっていくのだろう。
次作も翻訳されているようだが、そう簡単に関係が修復するとは思えない。
という訳で、次も読まざるをえなくなった次第。
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┃ テーマ:ブックレビュー ━ ジャンル:小説・文学

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