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== 現代ミステリ ==

猟犬クラブ

ピーター・ラヴゼイ
ハヤカワ文庫
★★★☆



すべての海外ミステリファンに捧げるダイヤモンド警視シリーズの異色作

【あらすじ】
ミステリ愛好家の集まり「猟犬クラブ」は個性的な面々ぞろい。
集まるたびに、自己中心的なミステリ論を戦わせている。
そんな折、世界最古の切手が郵便博物館から盗まれるという事件が発生。
続いて、会員の一人が死体で発見されたから会員たちは大騒ぎ。
この難事件に挑むのは、ミステリ小説に詳しくないダイヤモンド警視。
全編にミステリの趣向がパロディとして詰め込まれ
黄金期の香りと現代の警察小説が融合したシリーズ最大の異色作。

【読みどころとポイント】
さて、ミステリ愛好家なら当然ご存知の『猟犬クラブ』である。
未読の方に少しだけ『猟犬クラブ』という会の紹介を。
ミステリ好きが集まって楽しく?ミステリ談義をして知識を共有が目的なのだが
どーもなかなかこのメンバーではそう上手くはいかないのである。

メンバーをざっと紹介すると…
初版本ミステリの蒐集家で猟犬クラブ会長のポリー・ウィチャリー。
ウンベルト・エーコの『薔薇の名前』を聖書の如く崇めるミス・チルマーク。
熱烈なアガサ・クリスティファンのマイロ・モーション。
女性探偵もののエキスパートであるジェシカ・ショー。
ハードボイルドとクライムノワールに傾倒するルパート・ダービー。
寡黙で謎めいた存在のディクスン・カー愛好家のシド・タワーズ。
新会員で幅広いミステリ好きのシャーリー=アン・ミラーなど。

作者のラヴゼイは、ミステリのジャンルをわざとらしいまでに類型化して
その愛好家たちをキャラクターとして設定している。
これだけ趣味の異なった面々だから、集会のたびに激論が飛び交うわけで
そもそも会自体が成り立つはずがないなんて思うのは私だけでないはず(笑)

世界最古の切手が郵便博物館から盗まれるという事件が発生し
その切手が猟犬クラブの会員が持参した本(カーの『三つの棺』)の
頁の間から発見されるという、何とも古式ゆかしい展開が描かれ
続いてクラブの会員が住むナロウ・ボートから別の会員の死体が発見され
現場は完全な密室状態であったというオマケまでついてたりする。

犯人とおぼしき人物が残した謎のメッセージや、謎かけのような犯行予告など、
兎に角、ミステリファンを思わずニヤリとさせる展開が随所に散りばめられ
私のように海外ミステリを愛読してきた人間には読んでいて実に楽しいのである。

類型的な登場人物たちがミステリにかける情熱は
一般の人から見れば滑稽で時には遍質的に見えるけれど
この小説にニンマリする読者は少なからず彼らと同じ穴のムジナなのですよ。

レビューの★の数がやや少ないのは、犯行の動機が単純すぎて
あ〜結局それなんですか…という感じだから。
それでも、海外ミステリファンなら一度は目を通しておきたい作品。
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┃ テーマ:ブックレビュー ━ ジャンル:小説・文学

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