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== サスペンス ==

リオノーラの肖像

ロバート・ゴダード
文春文庫(絶版)
★★★★★☆



親子2代にわたる出生の秘密と殺人事件の真相をたどるゴシック・ミステリの傑作

【あらすじ】
フランスのチエプヴァルに立つ第一次大戦行方不明者の記念碑の前に
70歳の老婦人リオノーラ・ギャロウェイは娘のピネロピを連れてきた。
長い人生をかけてようやく知りえた秘密を語り聞かせるために。
自分を生んだ直後に世を去った母。ソンムの会戦で戦死した父。
彼女が過ごしたミアンゲイト館で起こった殺人事件。
あの日に館でいったい何があったのか?
稀代のストーリーテラー、ロバート・ゴダードが贈るゴシック・ロマン。

【読みどころとポイント】
リオノーラ・ギャロウェイが物心ついた時に既に両親は他界し、
彼女はミアンゲイト館で不遇な少女時代を過ごした。
祖父の後妻であるオリヴィアからは冷たくあしらわれ
遺産も独り占めされてしまう。

そんな境遇にも負けずやっと結婚相手を見つけ
子どもにも恵まれ幸せな一歩を踏み出した矢先に
彼女の前にトム・フランクリンと名乗る一人の男が現れる。
その男は、父のジョンと戦友だったという。
彼が語りだした昔話は、長いあいだ闇に包まれていたリオノーラの
数奇な人生とミアンゲイト館で起こった事件にまつわるものだった。

本書は親子2代にわたる出生の秘密と
長い間ベールに隠されていたある殺人事件の真相を
回想形式で綴って行く重層的な物語である。

遡る時間とともに深まってゆく謎。
物語は二転三転し、ほとんどの真相が明らかになった後にも
さらに残る不可解な疑問…。
そしてラスト数ページで明かされる真実。

複雑な人間ドラマそのものを重厚なミステリにしてしまう才。
文庫で600頁以上ある物語の長さを全く感じさせない
これぞ、ゴダードの真骨頂。名人芸としか言いようがない。

デュ・モーリアの「レベッカ」のようなクラシカルなムードと
貴族の館ミアンゲイト館の醸し出すゴシックな雰囲気、
全編を漂う静かなサスペンスが見事に結晶した
ロバート・ゴダード初期の傑作である。
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┃ テーマ:ブックレビュー ━ ジャンル:小説・文学

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