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== 冒険小説 ==

無頼列車、南へ

ブラウン・メッグズ
文春文庫(絶版)
★★★★☆

荒くれ者たちを乗せた大陸横断列車を操る見習い青年車掌の冒険活劇!




【あらすじ】
パンチョ・ビリャ討伐隊をメキシコまで運べ!
見習い青年車掌マッギルに大任の命が下った。
酒と賭け事にあけくれる騎兵隊員、アル中の獣医、
娼婦たちまで乗り込んで、大陸横断列車は大混乱。
さらにはVIPの大富豪一家を一緒に送るハメに。
おまけに助手を頼んだ相棒は
飲んだくれで喧嘩っ早い暴走野郎と来ているから始末に悪い。
いまにも爆発しそうな危険を乗せて、列車は一路メキシコへひた走る。
史実に基づくワイルドな軍用列車大冒険の旅のはじまり。

【読みどころとポイント】
どこにでもいる誠実で職務に忠実な青年が
急遽軍用列車の車掌に抜擢され
荒くれ者たちを手名づけ、一路メキシコを目指す大列車冒険活劇!

乗員は乱暴者の騎兵隊、娼婦、アル中獣医、エセ神父、軍馬。
この列車にはミスマッチな大富豪一家も同乗。
とにかく一難さってまた一難。アクシデントの連続だ。

冒険小説というと大抵は戦争や大自然の猛威などを背景に
タフな主人公が持ち前の能力でアクシデントを切り抜けるものが多い。
それはそれでスリリングなのだけれど、
どこか映画じみていて絵空事っぽいなって感じてしまう場合もあるんだな。

本書のように、フツーの真面目な青年が性格のよさを武器に(後半暴走あり)
かろうじて危機を回避していく物語って意外に少ない。
それだけに読者は親近感を感じて彼を応援してしまうのだ。

途中あまりにも車中のディテイル描写が多いので
展開が遅く感じることもあるかもしれないが
作者が祖父から聞いた史実をもとにしているからであり
リアリティを追求した結果でもある。

災難つづきのマッギル君だが、その成長ぶりも見事。
途中から犯罪者の逃亡に手を貸すわ、借りた金でポーカー賭博をふっかけるわ。
兵卒に対していっぱしの口をたたくわ、
大富豪の娘にまで…? なかなかのもんです。

それでもそこは冒険小説。大ピンチも来るんです。
マッギルがあまりの困難にくじけそうになっているとき
アル中の獣医官がかけるセリフが気に入ったので紹介しておこう。

「人間にとって、この世でいちばんだいじなものは自尊心だ。
こればかりは雑貨屋で買うことも、学校でおそわることもできん。
自分で身につけるしかない。いちばんむずかしいことだろうがね。」

キャシアス・マッギル君がこの大列車行で学んだものは
人間の欲望、弱さ、憎しみ、裏切り、恋愛、悲しみ‥そして友情と勇気。
そう、これは古きよき時代のアメリカの伝統を受け継ぐ
若者の大いなる冒険活劇であり成長小説でもある。
本書は絶版。明日にでも古本屋を探すべし!

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┃ テーマ:ブックレビュー ━ ジャンル:小説・文学

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== Comment ==

No title
どうもこの、お薦め文句に載せられてしまうんですよね。
図書館に予約を入れました。
一週間以内に入手予定です。
ディックさんへ
予約を入れていただいたとは光栄です。
楽しんでいただければ良いのですが。
あまり話題にならなかった作品ですが
この時代のこうした舞台設定の冒険ものは
とても少ないので貴重だと思います。
No title
パンコランさん、「ディックの本棚」にこちらのブログのご紹介であることを記載しつつ、感想を掲載しました。トラックバックも送りました。表紙画像も拝借しております。もし、問題あればお知らせください。
おかげさまで楽しませていただきました。
ディックさんへ
もう読んでいただいたなんて本当に嬉しいです。
ディックさんのレビューが楽しみです。
では早速「ディックの本棚」へジャンプします!





        
 

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無頼列車南へ/ブラウン・メッグス
 1916年、メキシコのゲリラ、パンチョ・ビリャが国境侵犯して暴れまくるのに業を煮やした米国政府は、ついに征討を決め、ニュー・メキシコ州へ大軍を派遣することを決定した。米軍はプルマン鉄道会社へ特別列車の編成を依頼した。  上のように書けば、米政府が大軍...
 
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