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== ハードボイルド ==

チャイナタウン

S・J・ローザン
創元推理文庫
★★★★☆



中国人女性と白人男性の絶妙な探偵コンビが躍動するフレッシュなハードボイルド

【あらすじ】
チャイナタウンの美術館から寄贈されたばかりの磁器が消えた。
盗難によって美術館の信用を失うことを恐れた役員は、知り合いの探偵に調査を依頼する。
調査役に抜擢されたのはアメリカ生まれの中国人女性リディア。
パートナーの白人ビルと共にチャイナタウンを奔走するが
二重三重の謎が二人を待ち受けていた。
溌剌とした感性とアクティブな行動力を持つリディアと
心優しき白人男性のビルが、美術品盗難の謎に迫る
爽快でフレッシュなハードボイルド・シリーズの開幕。

【読みどころとポイント】
このシリーズははじめて読みました。
新鮮かつ爽やかな感動。一言でいえばそんな作品だ。

まず、アメリカ生まれの中国人女性、主人公のリディアが何と言ってもいい。
私立探偵を主人公としたハードボイルド小説と言うと
男性の探偵は感傷的でタバコと酒好きのバツイチ一匹狼。
女性の探偵は生活感の無い仕事完璧スタイリッシュウーマン。
なんていう設定が定番のようにもなっているが、このリディアは違うぞ。

同居するお母さんに、「アンタ、いつになったら結婚すんのよ?」と
毎日怒られまくってる28才だ。(もう少し若く感じます)

しかし、探偵としての自負と誇りは人一倍強く
いざ調査となればフットワークは軽快。
アブナイ場所にもガンガン行っちゃう。
射撃とテコンドーが得意なアクティブな女性探偵だ。

一方、リディアのパートナーをつとめる探偵のビルは
彼女が安心できる唯一の白人男性。
いつも温かい眼差しでジョークをとばしながら
時々暴走しそうになるリディアをぐっと受け止めてくれる“大人”だ。

この絶妙なコンビが物語に躍動感とリズムを与え
読者は彼らと一緒に最後まで飽きること無く
チャイナタウンの中を駆け巡ることができる。

舞台となるチャイナタウンの描き方もうまい。
風景が目に浮かぶような映像的な描写も魅力のひとつだ。
状況描写は上手でも風景描写が苦手な作家は多いのだ。

リディアが行き過ぎた自分自身の行動を戒めるモノローグや
傷ついた女性の繊細な心の動きの描写なども見事。
登場人物ひとりひとりへの目配りも行き届いており
読んでいて心が和む場面も多い。

かかわっている人物たちそれぞれ利害をかかえ
各々がある局面で利己的な行動を起こすため
それがミスディレクションとなって読者を幻惑する。
謎解きも十分楽しめる作品となっている。
読後感もさわやかなので、
暗く重い犯罪小説に疲れた人にはイチオシ!
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┃ テーマ:ブックレビュー ━ ジャンル:小説・文学

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