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ディック・フランシス読本

早川書房編集部 編
★★★★★☆



さようなら、そしてありがとう、ディック・フランシス!

ディック・フランシスが亡くなった。
2月14日に家族が明らかにしたという。
私にとっては大変なショックである。

フランシスは、1962年に処女作「本命」を発表して以来
ほぼ年1作のペースで高水準のミステリを書き続けて来た。
障害物競馬の騎手としての経験や知識をいかんなく発揮し
競馬界の内幕や人間ドラマを抑制のきいた文体で
きびきびと描いていく彼の作風に私はすぐ魅了された。

執筆を支えた妻のメアリーが2000年に亡くなってからは
しばらく作品がとだえていたが、次男のフェリックスとの共同で
「再起」で見事カムバックを果たした事は記憶に新しい。

彼の作品に登場する主人公は誰もがストイックな生き方を貫くナイスガイ。
女性にも優しく、行動や会話に英国の気品ある香りが漂う紳士である。
ちまたの冒険小説に登場するタフガイではないけれど
しっかりとした規範と行動様式、強い意志を持ち
自己蔑視を何よりも耐えられない事とするシビレル男たちなのである。

私もそんな主人公たちの生き方に憧れたし
その行動をひとつの指針にもしてきた。(実際は模倣すらかなわないが…)
それだけに「再起」での復活には手をたたいて喜んだし
85歳という高齢ながら
息子との共作という新たなチャレンジに踏み出したフランシスに
改めて敬服した次第であった。

ここに1冊の本がある。
早川書房が1992年に刊行した「ディック・フランシス読本」である。
フランシスの騎手時代のスナップや年表、
作品の舞台となった英国の写真、作品のエピソード、
著名人によるフランンシスを語る会など、
フランシスワールドを100倍楽しめるファン必携の一冊だ。
今回本書を読み返して
収録されたフランシスのインタビューから
彼の人柄や作品づくりへの真摯な姿勢に改めて感銘を受けた。

これからもディック・フランシスにはずっと書き続けて欲しかったが
それはかなわぬ夢となってしまった。
しかし彼は我々にとびきりの作品群を残してくれた。
これは時代が変わっても永遠に読み継がれる作品だと思う。

彼は今頃天国で、メアリ婦人を傍らに
嬉々として障害馬を操っているのではないか。

さようなら、そしてありがとう、ディック・フランシス!
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┃ テーマ:ブックレビュー ━ ジャンル:小説・文学

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鍵コメさんへ
コメントありがとうございます。
ぜひ宜しくお願いいたします。





        
 

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