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== ミステリ古典 ==

予告殺人

アガサ・クリスティ
ハヤカワ文庫
★★★☆



地元新聞に載った殺人予告。ミス・マープルの推理が冴えるクリスティの秀作。


【あらすじ】
ミドルシャー州の小さな村チンッピング・クレグホーンに
毎週配達される地元新聞「ギャゼット」。
その広告欄に奇妙な文章が掲載された。
「殺人お知らせ申し上げます。10月29日金曜日、午後6時30分より、
 リトル・パドックスにて、お知り合いの方のお越しをお待ちします…」
リトル・パドックスは村の下宿屋だ。
記事に興味を示した村の人々がぞくぞくとリトル・パッドクスに集まる。
かくして、時計が六時三十分を指したとき突然明かりが消え銃声が…。

【読みどころとポイント】
久しぶりにクリスティを読んだ。中学の時以来だろうか。
と言っても、本作は初読了。
限定された家の中での殺人、容疑者はおのずと絞られる典型的な設定。
それでも、殺人予告のお知らせという導入部は
当時かなりセンセーショナルだったのではないだろうか。

まあとにかく、限定された場所での殺人であるし
クリスティはミスディレクション(誤った方向へ読者を導く)がうまいので
どの容疑者も怪しく見えるのです。

謎解きの伏線や手がかりも丁寧に披露されていくけれど
まじめな読者ほど犯人は絞れないだろう。

クリスティの作品のほとんどに言えることだが
説明的な描写があまり無く、
複数の登場人物たちの会話を中心に構成されているので
まるで舞台劇を見てるような感覚なのである。
会話もどこか芝居がかったユーモアさがあり
連続殺人があっても作品が暗くならないのが特徴。
特に老婦人素人探偵マープルものはその典型。

冷静に考えると、
こんな広告そもそも新聞社が乗せるのだろうかという素朴な疑問や
新聞見ただけで都合良く村の人々が集まってくるのだろうか
なんてことをつい考えてしまう。
ただ前述のように、
クリスティ作品は観客が納得ずくのお芝居としての仕立てがあり
多くの評論家曰く、英国ならではの風刺や喜劇の要素が根底にあるので
設定の強引さをある程度許容できてしまうのだろう。

ずばり、ミステリを読み慣れた読者なら
最初から犯人はわかります。
ファンの間では本作は上位にランクインしており
クリスティも自らのベストテンの一冊にあげているが
私はさほどずば抜けた作品とは思わない。
しかしそれでも、私はこれを読めと言いたい。
なぜって
紅茶とケーキをいただきながらクラシックをかけて
心地よく楽しめるミステリって、そう無いじゃありませんか。
長く読み継がれる所以です。




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