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== ノワール ==

愚か者の誇り

ジョージ・P・ペレケーノス
ハヤカワミステリ文庫(絶版)
★★★★



愚かだが誇りを堅持せんとする男たちを描くワシントン・サーガ第2弾

【あらすじ】
ノワールの傑作「俺たちの日」に続くワシントン・サーガ第2弾。
前作で主役を務めたピート・カラスの息子ディミトリが今回の主人公。
麻薬の横流しで気楽な人生を送るディミトリは、
真面目に働く親友マーカスを伴い、売人のもとに麻薬の買付に訪れるが、
売人の男が情婦に暴力をふるう現場を目撃し、彼女と現金を奪って逃げてしまう。
この事件をきっかけに、たまたまこの現場に居合わせた、
別の取引相手の殺人狂団から、命を狙われるはめになった。

【読みどころとポイント】
舞台は1970年代中期のワシントン。
法の裁きも警察も役に立たない無法地帯として描かれており、
悪人は徹底的にワルだ。

そしてプロットはいたってシンプル。
殺人狂からいかにして身を守るか。
まさに、やるか、やられるか。

作中に上演されるポン引きの黒人映画や当時のミュージックシーンが、
70年代中期の時代の香りを醸し出している。
主人公のディミトリは、そんな時代を体現する「気楽な愚か者」だが、
否応無しに殺人狂との抗争に巻き込まれて行くことになる。

ストーリーはありきたりのノワールのようだが、
これを芳醇な物語に押し上げているのは、
ペレケーノスの人物造型の上手さと、人間ドラマの書き込みだ。
なかでも、ある事件をきっかけに、
麻薬の売人から足を洗おうと決意するディミトリの心情描写や、
親友マークスとの交情のドラマは印象的。

ディミトリの父ピートの親友であるニック(シリーズを通して出演)から
彼の息子の更正役を頼まれるディミトリは、
リトル・ニックに対して自分の姿を重ね合わせ、
すさんだ自分の生き方を自問自答する事になる。
この辺りの書き方が上手いのである。

終盤、クライマックスのアメリカ独立記念日に向かって物語は加速し
ラストの銃撃戦はまるで映画を見ているようだ。

愚かなりにも誇りを堅持せんとする男たちの生き様を
これでもかとドラマチックにつづるこの物語はやっぱりしびれる。
何と言われようと、ペレケーノスは最高だ!
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┃ テーマ:ブックレビュー ━ ジャンル:小説・文学

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