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== 現代ミステリ ==

最後の喝采

ロバート・ゴダード
講談社文庫

★★★★☆



舞台俳優トビーが真実を求めて奔走する8日間の迷宮サスペンス

【あらすじ】
舞台俳優のトビー・フラッドは不人気な芝居の主役に抜擢され地方巡業先のブライトンに赴く。そこには、離婚訴訟中の妻ジェーンが新たな婚約者と在住していた。未だ妻に未練を残すトビーに当のジェーンから連絡が入った。見知らぬ男に見張られているから何とかして欲しいというのだ。男の身元を洗い出すべく行動を起こしたトビーだったが、そこには思いもよらぬ運命が待ち受けていた。
ストーリーテラーの巨匠ロバート・ゴダードが放ったスピーディーなサスペンス。

【読みどころとポイント】
ロバート・ゴダードお得意の「巻き込まれ型」サスペンス。
といってもこれは近年のスタイル。
これまでどちらかと言えば歴史を遡る重厚なミステリも多かったが
8日間という限定された時間と舞台もブライトンという場所に固定され
主人公が真実を求めてひたすら右往左往するサスペンス色の濃い作品となっている。

ゴダードの魅力を一言で言えば、「隠された真実は何か?」を探すことである。
殺人事件が起きて犯人を捕まえるといった単純なプロットではなく
この物語には一体何が隠されているのか、どんな秘密が潜んでいるのかを
主人公とともに探し回ることこそがゴダードの小説の醍醐味なのである。

そしてもうひとつ、主人公が出会う人物ひとりひとりが
何らかの秘密を抱えているような節があり、
一体誰が本当のことを言っているのかわからなくなるのも特長のひとつ。

協力を仰いでいる人や関係者すべてが
果たして敵か味方かわからない。
そんな中での単独行動だからこそサスペンスは盛り上がる。
とにかく読み出したら真実を知りたくて
最後まで頁をめくる手を止めることができない。

あえて本書の難を言わせてもらうなら
主人公のトビーが妻に未練を残している理由や背景が
今ひとつ書き込まれていないので
何故そこまで危険をおかしてやらなければならないのか、
舞台の公演に支障をきたしてまで行動する必要があったかどうか等、
首をかしげたくなる部分もあることは否めない。

そうは言っても並の作家よりもずっとハイレベルの作品であり
ゴダード作品にしては過去の謎をじっくりひもとく事より
危機的状況におかれた主人公が不安を抱えつつ
謎を解明していくサスペンス色の濃い作品のため
はじめてゴダードを読む方にも受け入れられやすい内容といえる。

初期の作品があまりにも高水準の作品が多かったため
本書のように高いクオリティの作品でも
昔からのファンからは辛口の評価が出ることもある。
天才ゆえの悲しき宿命か?
でもって結論!
それでもロバート・ゴダードはやっぱり最高に面白い!
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┃ テーマ:ブックレビュー ━ ジャンル:小説・文学

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