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== ハードボイルド ==

ラスト・コヨーテ

マイクル・コナリー
扶桑社ミステリー
★★★★



過去の母親殺しに挑むハリー・ボッシュシリーズの問題作

【あらすじ】
ロサンジェルスを襲った大地震はボッシュの家も半壊させた。
恋人のシルヴィア・ムーアも家を出ていき空虚な日々を送るボッシュ。
そんななか、ある事件の重要参考人の尋問をめぐり
上司のパウンズ警部補とトラブルを起こしたボッシュは強制休職処分を受ける。
復職の条件である精神分析医とのカウンセリングを続ける彼は、
母親マージョリー・ロウ殺害事件の謎に取り組むことになった。

【読みどころとポイント】
容疑者の尋問方法をめぐって上司とトラブルをおこし
強制休職を余儀なくされたボッシュだが
精神分析医のカウンセリングが逆に
ボッシュを暗い過去へと導くことになろうとは何という皮肉だろう。

そもそもハリー・ボッシュシリーズは
犯罪捜査と事件解明に主題を置いていない。
事件の捜査を通じてボッシュは自分の人生を自問自答し
見えない出口を探してもがきさまようのが毎度のパターンだ。

事件捜査のプロセスは常に自身が抱える闇との闘いであり
ボッシュにとって自分とは何者かを必死に探し求めることでもある。
どの作品もハリー・ボッシュそのものの物語なのである。

これまで、ベトナム戦争の後遺症、過去の容疑者射殺事件など
常にボッシュが抱えるトラウマが物語の重要な位置を占めてきたが
その最も大きいのが幼少の頃の母親の殺人事件である。

最愛の母親の死はその後のボッシュの人生に暗い影を落とし
それが彼の警察官としての行動規範となっている。
そういう意味で本作品はハリー・ボッシュシリーズの
重要なターニングポイントとなる作品である。

本作では傷ついたボッシュを癒す存在として
ジャスミンという女性が登場する。
前作のシルヴィアと同様、過去に傷を抱えた女性であり
自分と同じ匂いを感じてボッシュは心惹かれたのだが
本質的に人を愛する事のできないボッシュは
いずれ彼女共とも分かれるのだろうと思う。

終章に母親殺しの意外な真相が明かされ
ボッシュの物語もひとつの決着を見るが
この後もボッシュシリーズは続いている。
果たしてこれからハリー・ボッシュはどこへ行くのか?
これからも本シリーズから目が離せない。






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