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== 現代ミステリ ==

カムバック・ヒーロー

ハーラン・コーベン
ハヤカワ・ミステリ文庫(絶版)
★★★★★



バスケットスター選手の失踪を探るマイロン・ボライターの爽快な活躍

【あらすじ】
スポーツエージェントをしているマイロン・ボライターのもとに
かつて彼が所属していたバスケットチームのオーナーから依頼が舞い込んだ。
失踪したスター選手を探し出すためにチームに戻って欲しいといのだ。
失踪した選手はかつてマイロンのライヴァルであったが
マイロンは試合中のアクシデントで引退を余儀なくされたのだ。
とまどいつつもチームへの復帰を決めたマイロンだったが
そこには思いもよらぬドラマが待ち受けていた。
アメリカ探偵作家クラブ賞、アメリカ私立探偵作家クラブ賞ダブル受賞作。

【読みどころとポイント】
まず、失踪したバスケットスター選手を探すために
夢破れた元選手がかつてのチームに復帰するという設定が良い。
マイロンは試合中の事故で現役を引退しているだけに
ずっと心のどこかに過去の鬱屈を抱えている。

作者のハーラン・コーベンは
あの華やかなコートにもう一度立つ主人公の信条を
やや抑え気味の筆致で実にうまく描き出しているのだ。

全体がジョークとへらず口のオンパレード。
1996年の作品なので当時のアメリカの流行や話題を知っていないと
次々と飛び出るジョークにイマイチのれない箇所もあるが
とにかく軽快で陽気なアメリカの雰囲気バリバリの作品。

こうした描写があまり嫌みにならないのは
表面的な軽さの内に秘めたマイロンの生き方が
確固たる信条で統制されているからだろう。

テコンドー6段で射撃の達人の相棒ウィンや
かつて女子プロレスラーでならし
現在はマイロンの秘書をつとめるエスペランサなど
脇を固めるキャラクターも魅力たっぷりで
いずれも胸のすくような活躍を見せてくれる。

こうした作品はややもすると主人公の自己再生に比重がおかれ
ミステリとしての構成が弱いものも多いのだが
本作は本格ミステリとしても1級品。

失踪選手探しの課程で出くわす殺人事件について
魅力的な謎や手がかりが次々と提示されるにもかかわらず
最後まで真犯人の名を伏せフーダニットの醍醐味もたっぷりなのだ。

そして何よりも、事件の真相究明がマイロン自身の
過去と有機的に結びついていく展開が素晴らしい。
読者は物語の最後でタイトルのカムバックの意味を
ぐっと噛み締めることだろう。
間違いなく全作買いのシリーズになりそうだ。
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┃ テーマ:ブックレビュー ━ ジャンル:小説・文学

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